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生協の未収金回収に強い弁護士法人ニューステージが未収金回収率を高めます

生協向けコラム発信

当事務所では、多数の未収金回収の経験を元に、生協様のお役に立つ情報「債権回収のコツ」をFAXにて配信してきました。その内容をご紹介します。

債権回収のコツ その1・自社回収でやってはいけないこと

給料日や手当日を控え、そろそろ督促のご準備をされている時期かと思われます。自社での回収において、我々が最も重要だと考えるのは、債権回収の担当者を孤立させないことです。

そもそも、「うっかり」以外の滞納者は、他にも負債を抱えていることが大半の「手ごわい相手」です。中には、商品に難癖をつけたりして払わない人もいます。単なる「うっかり」であれば、担当者の督促による回収も可能ですが、上記のような「手ごわい相手」を相手にすると、その対応には非常にストレスが掛かる上に、結果として回収できないこともままあります。

また、担当者には、厳しく督促することと同時に会社のイメージも守ることも求められます。そのジレンマのためストレスを感じて、つい失言をしてトラブルになってしまったり、就業意欲が著しく低下したり、未処理案件が処理できないほど積みあがることもあります。

そこで、①他の業務と兼任にする、②少し多めの人員でシフトを組む、③外部の回収業者を併用するなどして、過度なストレスの集中を防ぐなどの対策を取り入れている企業もあります。

滞納者は他社に対して債権を抱えていることが大半ですので、決して妥協をせずに、自社の支払の優先順位を上げさせるように、絶え間なく接触し続ける必要があります。そこで、当事務所では、回収率を高めるとともに、社員のメンタルヘルス面からも、3か月以上も支払いがない滞納者については、回収の外部委託の検討もおすすめしています。[2016年5月号]

債権回収のコツ その2・債権回収は先手必勝!!

債権回収の大原則。

それは、滞納判明後の迅速な対応です。なぜなら、これまでの経験上、滞納後1か月を境に回収率は大きく下がってしまうからです。多くの債務者は、「支払わなければ」という意識を持っているのは翌月くらいまでで、それ以降になると督促されることに慣れてしまいます。

そのため、①滞納後1~2週間ですぐに督促状を送る、②督促状の送付から1週間以内に電話を掛ける、③出なければ時間帯を変えて掛ける、というように、1か月以内に複数回接触を試みることが、回収率を高めるコツになります。

それでも回収できない場合は「生協からの請求は無視している」可能性が高いので、アプローチを大きく変える必要があります。例えば、個別訪問を実施したり、弁護士名で請求をするのもその方法です。

回収に対する厳しい姿勢が相手にも伝わり、「無視できない」「払わないとダメ」と感じさせることができます。[2016年6月号]

債権回収のコツ その3・文書表現の工夫で回収率アップ!?

督促文書が相手に届き、相手にその文書を読んでもらうことが、債権回収の第1関門です。

読んでもらった後には、具体的に支払に向けた行動を起こしてもらわなければなりません。そのために、「請求金額」、「支払期限」、そして「支払方法」等を明記する必要がありますが、はたしてそれで十分でしょうか? 仮に2つの別の会社から、1万円ずつ請求されることを想定してください。

A社 「ご請求金額 ¥10,000―」 「本書到達後2週間以内にお支払いください。」

B社 請求額 ¥10,000-「本書到達後3日以内に必ずお支払いください。」

A社は控えめにB社は金額も期限も、かなり強調して書かれています。

もし手元に1万円しかなかったら場合、A社とB社のどちらを先に払いますか? 多くの債権者は複数の未払いを抱えていますので、心の中では常にこのようなギリギリの選択が行われています。督促時は、そのことを留意して文書表現を考える必要があるのです。[2016年7月号]

債権回収のコツ その4・ストレス対策

督促は相手方にもプレッシャーになるのと同時に、督促する側にも非常にストレスが溜まります。

組合員間の公平性を確保したい生協様としては、一歩も引くことなく回収を迫らなければならないことが多いでしょう。他方、言い訳ができないはずの債務者としても、様々な事情からどうしても手元不如意が解消できず、内心忸怩たる思いをしている最中に、ご担当者に感情的に対応してしまうこともよくあることと思われます。

債務者による理不尽な反応は、1件だけならなんとか耐えられますが、同じようなことが何回も繰り返されると、そのストレスは甚大です。また、特に近年は債務者がインターネットなどで出回っている情報を基にもっともらしい弁解をしたりするケースもあり、時には督促側の失言を誘発させ、それにつけ込まれる恐れもあります。

そこで ①複数人でローテーション対応する ②生協様の法務に詳しい弁護士などから研修を受ける ③不良債権化した案件については早期に外部委託を活用する といった対策を採ることが考えられます。[2016年8月号]

 債権回収のコツ その5・「色」や「大きさ」で回収率が変わる??

回収率を高めるため、督促文書の表現には、日々工夫を凝らしていらっしゃるかと思われます。では、封書で督促する場合、その色や大きさにより、滞納者からの反応が大きく異なることはご存じでしょうか?督促文書は滞納者に読んでもらわなければ全く意味がありません。何よりもまず「開封」してもらう必要があります。プライベートでもたくさんのダイレクトメールが届いていらっしゃるかと思いますが、そのすべてに目を通されていますか?ダイレクトメールも受領者に読んでもらうための工夫が随所に凝らされています。透明封筒を用いたりすることは代表的です。

さすがに、督促文書を透明封筒に入れて郵送するわけにはいきません。ですので、たとえば、封筒の色をビビットなものにしたり、大きめの封筒を使ったり、表面に「重要書類在中」と朱書するなどして受領者による「開封」の動機づけをします。当事務所でも、封筒の色については複数を使い分けることによって、反応率が高くなる傾向にあります。

まだ、導入されていないのであれば、一度ご検討されてみてはいかがでしょうか。[2016年9月号]

債権回収のコツ その6・ボーナスシーズン突入間近!!

光陰矢のごとし。早くも晩秋にさしかかり、あと2ヶ月で1年が終わろうとしております。

サラリーマンの方であれば、当然ボーナスが気になるシーズンですね。果たして今年こそ出るのか、出るのはわかっているけれども、去年よりも多いのか少ないのか、思惑は人それぞれでしょう。

債権回収に携わる我々も当然のことながら、世の中のボーナス時期を強く意識しております。ボーナス支給のタイミングに合わせて、督促文書を数多く発送したり、架電督促を多めに行うようにしております。やはり、滞納者の多くは、日頃の家計のやりくりで精一杯であり、数千円たりとも追加で支払う金銭的余裕はないことがほとんどです。このような状況に陥っている相手に何度督促しても、いわばのれんに腕押し、糠に釘うちであって、回収効果は期待できません。

やはり、手元にお金があるときでないと、催促しても支払ってはもらえません。

公的年金や各種手当ての支給月(偶数月が多い)をはじめ、通常は年に2度あるボーナス支給時期を見逃す手はありません。督促体制の強化を図り、回収率の底上げを図る、ちょうどよいタイミングにさしかかってきたといえましょう。具体的手法について、ご不明な点がございましたら、いつでも我々にご相談ください。[2016年10月号]